斎藤:本日はよろしくお願いします。今回は、早稲田大学の学生に向けて、御社のありのままの魅力や実態をお伺いできればと考えております。まずは、お二人の自己紹介をお願いできますでしょうか。
永盛:よろしくお願いします。永盛と申します。私は新卒で入社いたしまして、現在で入社20数年になります。一番最初は営業部に配属されまして、営業アシスタントのような事務系のお仕事を担当しておりました。その後異動がありまして、総務人事部や、一度社長室で役員秘書などを経験し、現在は主に採用広報を担当しております。
斎藤:永盛さんも新卒でのご入社だったのですね。ありがとうございます。続いて、石田さんお願いいたします。
石田:はい、石田と申します。私も大学卒業後、2015年にこちらの会社に新卒で入社しました。そこから5年間、2020年までは営業の仕事をさせていただきまして、学校法人や官公庁、音楽関係のお客様などを担当しておりました。その後、自分の希望もありまして採用部署へ異動となり、現在は学生さんのご対応やイベント企画、ナビサイトの運営などを5年ほどやらせていただいている状況です。
斎藤:お二人とも、様々なご経験をされて現在に至るのですね。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

2. 企業の概要
斎藤:それではまず、日本情報産業株式会社(以下、NII)様がどのような会社なのか、事業概要についてお伺いさせてください。
石田:弊社は日本情報産業、通称「NII」という会社でして、1969年の創業です。今年で57年目になります。現在、従業員数は約2,300名おりまして、東京の渋谷本社のほかに、横浜、浜松、名古屋、大阪、前橋、札幌に事業所があります。主に行っているのは、システムの開発や運用、そしてシステムの利用に関するコンサルティングなどです。
斎藤:非常に歴史があり、規模も大きい企業様なのですね。具体的にはどのようなシステムを扱っているのでしょうか。
石田:IT業界の中でも「システムインテグレーター(SIer)」と呼ばれる分類になりまして、企業や官公庁、学校法人といったBtoB(企業間取引)のお客様に対して、オーダーメイドでシステムの開発や運用をさせていただいています。
斎藤:決まったパッケージ商品を販売するわけではないのですね。
石田:その通りです。ただシステム開発をして販売するスタイルとは異なり、まずお客様のところへ行き、どんな業務をしているか、どういう課題や目標があるかをヒアリングします。その上で、「この部分をシステム化しましょう」「今のシステムのこういうところを変えましょう」「こうやって運用していくと良いですよ」といったご提案を、お客様に合わせて行い、実際に作ったり動かしたりするという形です。
斎藤:なるほど。差し支えなければ、具体的なお客様の事例を教えていただけますか。
石田:例えば、自動車業界のお客様であれば、自動車工場で使う「生産管理システム」を開発させていただいています。お客様の車の製造工程に合わせて、どのような工程があり、どこで何を管理するかなど、個々の要件に合わせて作っていきます。他には、北関東で展開している小売業のお客様が関東に進出される際に、システム的にどのような対応が必要かを一緒に考えさせていただくこともあります。
斎藤:石田さんが営業時代に担当されていた音楽関係というのはどのようなシステムですか?
石田:音楽関係のお客様ですと、楽曲の演奏やパフォーマンスなどの権利を主に取りまとめていらっしゃるお客様でした。入ってくるお金のうち、どれくらいを権利に関わる人たちに分配するか、そのロジックを作って計算するようなシステムです。
斎藤:私たちの身近なサービスの裏側にも、御社のようなシステムが関わっているのですね。お話を伺う中で、御社は基本的に新卒採用のみを行っているとお聞きしました。それにはどのような背景があるのでしょうか。
永盛:はい、これまでずっと新卒採用を継続しているのですが、やはり先輩社員から新卒の方へ企業文化や雰囲気を伝えていきたいという思いがあります。即戦力も大事ですが、一からスキルを身につけたいという学生さんに入社していただき、こちらでしっかり研修をして育てていきたいという希望があります。
石田:以前、昨年に社長が交代したのですが、以前の社長も企業文化やカルチャー的な部分を重視していました。最初からNIIとして仕事をしていただくことで、チームプレイやお客様に対する姿勢などを教育していきやすいという点もあるかと思います。
3. 企業の強み
斎藤:SIerという業界の中で、御社ならではの強みはどこにあるのでしょうか。
石田:強みの一つとして、弊社が「独立系」のシステムインテグレーターであるという点が挙げられます。SIerの中には、メーカーのグループ会社である「メーカー系」や、商社・金融業界などのグループ会社である「ユーザー系」と呼ばれる企業もあります。
斎藤:独立系であることのメリットは何でしょうか。
石田:「グループ会社内の案件をたくさん扱わなければいけない」といった制約はありません。例えば、お客様にどのサーバーをご提案するか検討する際も、お客様の現状やご予算などを含め、公平な中立の立場で「これが一番良いですよ」と自由度の高いご提案ができるのが大きなメリットであり、強みです。
斎藤:お客様の視点に立って最適なものを選べるのですね。それだけお客様に寄り添うとなると、営業の方の役割も非常に重要になりそうですが、営業の方とエンジニアの方の比率はどのくらいなのでしょうか。
永盛:実は、営業の割合は非常に少ないんです。全従業員約2,300名のうち、営業は100名にも満たない程度です。残りのほとんどはエンジニアという構成になります。
斎藤:お二人が営業をご経験されていたので、もっと多いのかとイメージしていました。
永盛:弊社は長年お付き合いくださっているお客様が多く、新規開拓で飛び込み営業をするというよりも、既存のお客様との関係を大事にし、常にお困りごとを伺っていく役割が大きいんです。そのため、一般的な営業職の比率と比べると決して多くはありません。
斎藤:100名弱の営業の方で、担当されるお客様はどのくらいの数になるのでしょうか。
石田:案件の大きさにもよりますが、基本的には1人あたり複数社を担当し、10社以上を持っている方が多いですね。定期的にお伺いしているうちに、お客様の方から「こんな仕事があるよ」「関連会社でこんな話があるよ」とご紹介いただけることも多く、大変ありがたい環境です。
斎藤:営業というと、テレアポで新規開拓をゴリゴリ行うようなイメージを持ち、苦手意識を持つ学生も多いと思います。御社の営業は少しタイプが違いそうですね。
石田:そうですね。もちろん最初の関係性を作る段階は必要ですが、システムの営業は何かを押し売りすれば案件が出るというものではありません。根気強く地道にお客様の課題を理解し、向き合っていく力がある方がお仕事をいただきやすいです。一方的に喋るのが上手い人よりも、お客様の話を聞いて「こういうことに困っているんだろうな」と察してあげられる考え方ができる方が向いていると思います。
斎藤:いわゆる「傾聴力」がとても大切になるのですね。
4. 社内の雰囲気
斎藤:続いて、社内の雰囲気についてお伺いさせてください。新卒で入社される方は毎年どのくらいおられるのでしょうか。
石田:例年、200名から250名ほどを採用しています。そのうち営業職は毎年5名程度の若干名で、ほとんどはエンジニア職としての採用になります。
斎藤:200名以上の同期がいるとなると、横の繋がりも強そうですね。
石田:はい、新人研修の間の横の繋がりは本当に強いです。全国の支社に配属される人たちも、一度東京に集まって全員で研修を受けるので、その間にすごく仲良くなります。私自身、入社して10年ほど経ちますが、いまだに同期で集まってご飯を食べに行ったりしていますよ。
斎藤:先輩や上司との関係はいかがですか?
石田:どのプロジェクトに行っても「NIIの人」という雰囲気は意外と変わらないですね。また、全体的に「教えるのが好きな人」が多いです。自分も未経験で入社して先輩に教えてもらった、という社員が半分くらいいるので、新人の面倒を見るのが好きな人が多いなと感じます。
斎藤:学生にとって、働きやすさやワークライフバランスも非常に気になるところだと思います。そのあたりはいかがでしょうか。
石田:そこは弊社を選んでいただいている理由の一つにもなっていると思います。有給休暇の年間消化率でいうと約90%に達しており、皆さんしっかりお休みを取られています。また、産休や育休の制度も整っていて、取得後に復帰される方も多いですね。
斎藤:消化率90%はすごいですね。プライベートの時間はしっかり確保できそうです。
石田:ええ。学生さんもそうだと思いますが、自分にとって大事な趣味などがある方にとって、それを大切にしながら仕事は仕事としてきちんとやっていきたい、という人にはすごく合っている環境だと思います。
斎藤:ちなみに、お二人も何か趣味をお持ちなのですか?
永盛:私たち二人は旅行が好きで、一緒に旅行に行ったりもするんですよ。
斎藤:仕事だけでなく、プライベートも全力で楽しまれているのが伝わってきます。
永盛:社員全体を見ても、多趣味な人が多いですね。音楽業界のお客様とお取引があることもあってか、音楽好きという人も結構いますし、バイクが好き、本が好きなど様々です。
5. キャリアパスについて
斎藤:エンジニアとしてのキャリアパスについてもお伺いしたいです。未経験からでもエンジニアになれるのでしょうか。
永盛:はい、実際に入社してくる学生さんは、文系の方と理系の方が約半々です。プログラミングに全く触れたことがない未経験の方も半分くらいいますので、新入社員の研修は非常に充実させています。
斎藤:文系と理系で研修内容は異なるのですか?
石田:職種にもよりますが、基本的には一緒に受けます。最初の1ヶ月ほどで社会人の基礎やビジネスマナー、コンピュータの基礎を学びます。その後、開発エンジニアは最大3ヶ月間の座学による開発言語の研修があります。
斎藤:3ヶ月も座学でみっちり学べるのは安心ですね。
永盛:そうですね。外部から講師を招くのではなく、実際に現場で仕事をしている先輩社員が、実体験に基づいた講義を行います。本当に基礎の参考書の1ページ目からやっていくような研修なので、未経験でも不安は少ないと思います。理系で既に学校で習ったという方からも、「現場に近い内容を学べた」「忘れていた部分を復習できてよかった」という声をよくいただきます。
斎藤:現場に配属された後は、どのような業務からスタートするのでしょうか。
石田:いきなり難しいことはできないので、まずは比較的簡単にできる作業から入ります。例えば、プログラムが書いてあって、1箇所だけ指示通りに書き換えるような作業や、出来上がったシステムをテスト仕様書に従って「このボタンを押したらこういう結果になるか」を確認するテスト作業などです。
斎藤:そこから徐々にステップアップしていくのですね。
石田:はい。徐々にプログラムを書くようになり、早い人だと2、3年で「上流工程」と呼ばれる設計書を書く段階に進みます。さらに経験を積むと、チームリーダーとしてお客様からヒアリングを行い、システムの要件を定義したり、プロジェクトの管理を行ったりする立場へとステップアップしていきます。
斎藤:近年、AIの進化がIT業界にどう影響するのか気になっている学生も多いと思うのですが、御社ではAI技術をどのように取り入れていますか?
石田:現状としては、会社が主導して一律に導入するというよりは、現場レベルでお客様の状況に合わせてじわじわと取り入れている段階です。お客様によっては、社内用のAIを導入してどんどん活用している現場もありますし、そうでない現場もあります。
永盛:弊社には前橋支社など、新しい技術をどう使っていくかを研究している部署もあり、そこが主導して企画や提案を行っていく側面もあります。ただ、お客様の中に官公庁や学校、資格試験の運用など、個人情報を多く取り扱うお取引先様もいらっしゃるため、セキュリティ面なども考慮し、慎重に検討しながら進めているのが実情です。
6. 欲しい学生像
斎藤:NII様ではどのような学生を求めているのでしょうか。
石田:一番大きいのは「チームで働くのが好きな人」ですね。みんなで何かを作り上げることが好きな方や、人のサポートをするのが好きな方、「縁の下の力持ち」的な仕事にやりがいを感じる方はすごく向いていると思います。
斎藤:入社時のITスキルやプログラミングの知識はそこまで重視されないのですか?
石田:はい。未経験の方でも仕事ができるようになる教育のノウハウはありますので、入社時点でITスキルに優れていることは求めていません。それよりも、人と人との信頼関係、チームメンバーやお客様との関係性をきちんと築けるかどうかを重視しています。
斎藤:実際の面接では、そういった部分はどのように見られているのでしょうか。
石田:現場の担当者が面接官を務めることが多いのですが、特殊なテストをするわけではなく、「この学生が自分のチームに入った時に、どういう風に動くかな」という目線で、対話を通して見ています。
斎藤:逆に、御社に合わないかもしれないというタイプはありますか?
石田:IT業界の中には、すぐに即戦力として求められ、高い給料をもらって数年で転職しながらステップアップしていく、というスタイルを好む方もいらっしゃると思います。そういった競争環境でのし上がりたい方や、個人の評価を最優先にしたい方、派手さを求める方には、少し物足りなさを感じさせてしまうかもしれません。
斎藤:個人の競争よりも、チームでの成果を喜べる人が合っているのですね。
7. 早大生へのメッセージ
斎藤:現在、早稲田大学出身の社員の方はどのくらい在籍されているのでしょうか。
石田:現状では、約30名の方が在籍されています。新卒全体の割合としては四大卒が6割から7割で、残りが専門学校生などです。
斎藤:最後に、御社が目指すミッション・ビジョンと、早大生へのメッセージをお願いいたします。
石田:IT技術がどれだけ変わっても、根底にある「お客様との信頼関係の中で仕事をする」という部分は変わりません。お客様の課題に対してITでできることをご提案し、システムを通じてお客様の業務をよりクリエイティブなものにしていく。そうやって、日本を代表するような名だたる企業様の成長を裏から支えていくことが、私たちのミッションでありビジョンです。
永盛:学生の皆さんには、ぜひご自身の好きなことや趣味も大切にしていただきたいです。仕事はチームで協力しながらしっかりと取り組み、プライベートの時間も充実させる。そういったバランスを取りながら安定して長く働きたいと考えている方には、非常にマッチする環境だと思います。
斎藤:技術力の向上だけでなく、お客様との信頼関係や社員の皆さんの働きやすさを本当に大切にされていることがよく分かりました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
永盛・石田:ありがとうございました。
