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「TOEIC800あるけど話せません」は本当か?

Posted on 2025年6月17日2025年7月11日 by 情報局 メンバー

──スコアでは測れない、言葉の力の正体

TOEICで800点以上を取る学生は、早稲田大学にも数多く存在する。就職活動では武器となり、一部の企業や制度では資格の一つとして評価される。履歴書に書けば「すごい」と言われる。実際、学内で「TOEIC何点ある?」と聞かれて「800点超えてる」と答えれば、一定の敬意を持って受け止められる。

だが、その直後に続く言葉は、往々にしてこうだ。

「…でも、話せないんだよね」

なぜ「高得点なのに話せない」のか

TOEICは、リスニングとリーディング――つまり“受け取る力”を測定する試験である。問題の構成上、話す・書くといった“発信の力”は問われない。

だからこそ、「聞けるけど返せない」「言いたいことがあるのに出てこない」といった“会話の壁”に、多くの学生がぶつかっている。

文化構想学部のEさんは、こう語る。

「TOEICは体力テスト。英語を話すのは、試合です。スコアが高くても、試合勘がないと動けない感じがするんです」

“英語ができる人”としての誤解とプレッシャー

TOEIC高得点者には、“英語ができる人”というレッテルが貼られやすい。

サークル内で通訳を頼まれたり、授業中に英語の質問を振られたり、留学生から英語で話しかけられる機会も増える。
その一つひとつに、内心焦りやプレッシャーを感じているという声は多い。

「話せないなんて言えない雰囲気がある」
「できると思われているからこそ、何も言えなくなる」

英語のスコアが高いという事実が、逆に“言葉に詰まる恐怖”を生んでいる。

話す力は、どこで育つのか

結論から言えば、“英語が話せるようになる人”と“スコア止まりで終わる人”の違いは、たったひとつ――「場数」にある。

社会科学部のHさんはこう語る。

「英語って、言葉というより“反射”だと思うんですよ。語彙はあっても、それを瞬時に口に出せるかは別の問題です」

話せる人は、間違いを恐れず、話すことを繰り返してきた。話すうちに“正しさ”より“伝えること”を優先するようになる。

TOEICで得た語彙や文法力を、実際に使ってみる。
その“使う時間”の積み重ねが、英会話における最大の強化要素となる。

スピーキングが怖い。その正体は“日本語的完璧主義”

早稲田の学生の多くは、まじめで優秀だ。
だからこそ、英語を話す前に「これで合ってるか」を頭の中で確認してしまう。

そのわずか1秒の“ためらい”が、会話のテンポを崩し、次の言葉を失わせる。

教育学部のKさんは、自身の経験をこう振り返る。

「言い間違えるのが恥ずかしくて、話す前に一度止まってしまうんです。で、そのタイミングを逃して話せなくなる」

これは、日本の英語教育の構造にも原因がある。
文法正解主義とテスト重視の学習環境が、“正しく話さないといけない”という思い込みを根付かせてしまっている。

「話せるようになった人」がやっていたこと

英語が「読める・聞ける」から「話せる・伝えられる」へと変化した学生たちに、共通していた習慣がある。

1. 毎日“口に出す”ことをしていた

  • 英語日記
  • TEDやYouTubeのシャドーイング
  • スマホ音声アシスタントへの英語発話

「間違っていても言ってみる」が、突破口になった。

2. “通じた瞬間”を経験していた

  • 片言でも伝わった喜び
  • 道案内が成功した充実感
  • プレゼンで笑いが起きた快感

この「伝わる→うれしい→もっと話す」の循環が、英語学習の最大のモチベーションを生んでいた。

留学は「魔法の場所」なのか?

「留学すれば話せるようになる」――
そう考える人は多いが、実態はやや複雑だ。

国際教養学部のLさんは、TOEIC760点の状態でアイルランドに1年間留学した。
最初の数週間はほとんど話せなかったというが、「生活そのものが英語」になる環境で、“話さないと何もできない”状況が、スピーキングへの恐怖心を徐々に消してくれたという。

一方で、「留学しても話せないままだった」という声もある。
文化構想学部のOさんは、「留学しても、日本人としか話さなければ伸びない」と指摘する。

本質は、場所ではなく“使う時間”の密度にある。

TOEICの意味、そして限界

TOEICが全く無意味かと言えば、そうではない。
語彙力、読解力、リスニング力の基盤を築くには非常に有効で、就職活動などで評価されやすいのも事実だ。

だが、「TOEICのスコアが高いから話せる」わけではない。
それは、地図を持っていることと、実際に旅に出ることの違いに近い。

「TOEICで装備を整え、英会話で冒険に出る」――
そんなイメージが、最も実態に近いのかもしれない。

結論

「話せるかどうか」ではなく、「話すかどうか」

英語力とは、数値で表れるスコアだけではなく、「どれだけ使ったか」「どれだけ失敗したか」「どれだけ通じたか」といった体験の総量で育っていく。

早稲田には、高いスコアを持ちながらも「話せない」と悩む学生が少なくない。
でも、それは恥ではない。始めていないだけだ。

間違いながら話すこと。
伝えようとして、詰まりながら笑うこと。
それこそが、英語を“使える”力に変える第一歩となる。

最後に

あなたの英語は、何に使いたいですか?

資格試験のため。
就活でアピールするため。
それも立派な目的だ。

でも、もし「人と話したい」「世界を広げたい」と思っているなら、
今日から“話してみること”を始めてみてほしい。

英語力とは、数字ではなく、“使う意志”で育つものだから。

「#早稲田の英語リアル」で、あなたの経験や英語にまつわる気づきを投稿してみてください。
TOEICの点数に悩んだこと、通じたときの感動、話せなかった自分を笑い飛ばせた瞬間――
どれも、次の誰かの英語学習の背中を押す力になります。

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