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「学生証、失くしたことありますか?」

Posted on 2025年6月17日2025年7月11日 by 情報局 メンバー

──地味に焦るけれど、なぜか人に話したくなる“やらかし系エピソード”

財布の中からふと消えていた。
カフェで作業した帰りに見当たらない。
図書館のゲートで気づいたときには、もう遅かった。

大学生活における“やらかし”の中でも、地味で、でも影響が大きく、何より焦るのが――学生証の紛失だ。

なくした瞬間、手のひらの中のキャンパスライフが一瞬で遠のく。図書館のゲートは開かず、食堂では定価を求められる。思い出しただけで、胃の奥が重くなるような失敗だが、不思議と誰かに語りたくなる。

今回は、早稲田生たちの実体験を通して、「学生証をなくすとはどういうことか」を、少し冷静に、でもあたたかく振り返ってみたい。

気づくのは、たいてい“必要な瞬間”

図書館の自動ゲートを前に、ポケットを探る。
学食のレジで、「学生証ありますか?」と聞かれて固まる。
テスト当日の会場入り口で、「本人確認できません」と止められる。

普段は気にも留めていないその1枚が、肝心なときだけひっそりと姿を消す。必要な場面に限って“ない”という理不尽に、多くの学生が一度は直面している。

財布ごと消えてすべてが止まった

教育学部の3年生は、アルバイトの帰りに財布を落とした。
保険証、定期、Suica、学生証。身の回りの大事なものがすべて、その中に入っていた。

翌日大学に向かおうとして、すぐに詰んだ。入構ゲートを通れず、学食では割引が効かず、図書館も利用できない。何より、身分証としての学生証がないという事実に、ただ呆然とするしかなかったという。

カフェの席に置き忘れた“あの一瞬”

文化構想学部の2年生は、カフェで作業中に学生証を定期入れごと置き忘れた。気づいたのは帰り道。店に戻ると、店員が「ありますよ」と手渡してくれたが、その安心感と同時に、妙な冷や汗が出たという。

学生証には名前と学籍番号がしっかりと記載されている。他人の手に渡っていた数時間を想像すると、簡単には笑えなかった。

なくして初めて知る、不便の数々

学生証がないと、日常のあらゆる場面で「止まる」感覚を味わう。
図書館のゲートは開かない。食堂や生協では通常価格を求められ、定期券の更新や各種学割証明書の発行もできなくなる。出席確認に必要なQRコード読み取りも不可能になり、試験では身分確認ができないことで“保留扱い”にされる学生もいた。

“IDカードとしての存在感”は、失って初めて意識される。

再発行は、決して軽くない負担だった

学生証の再発行には、手数料がかかる。書類を手書きで記入し、本人確認書類を添えて、学生生活課や教務課などの窓口へ出向く必要がある。受付は平日のみ、昼休みは対応外というケースもあり、講義の合間に駆け込んだ学生が「受付時間を過ぎています」と告げられたこともあった。

再発行が終わっても、学食ポイントが初期化されていたり、貸出履歴がリセットされていたりと、“地味な不便”が後を引く。学生証というカードは、日々の生活の細部にまで静かに紐づいていたのだ。

それでも、戻ってきた瞬間を語りたい

落とした学生証が、思わぬ形で戻ってくることもある。

文キャンの3年生は、X(旧Twitter)で「学生証拾いました」の投稿を偶然発見。タグで検索し、投稿者に連絡したところ、無事に手元に戻ってきた。拾ってくれたのは学外の方で、情報が広がっていなければ永遠に行方不明になっていたかもしれない。

別の学生は、同じサークルの先輩のつながりで見つかった。早稲田生同士の緩やかなネットワークが、“名札と番号だけ”から本人を特定し、届けてくれる。普段は感じにくい人とのつながりが、こんな形で力を持つこともある。

学生証は、大学生活を“証明する”ものだった

講義の出席確認。学食での食事。図書館での学び。
どの行動にも、ICカードをかざす動作が自然と組み込まれていた。

文学部の4年生はこう語る。
「図書館のゲートが開かないのを見て、“あ、自分って大学に属してたんだな”と急に実感した。学生証って、大学と自分をつなぐ最後の接点みたいな存在だった」

4年経った今、カードに記された名前と番号が、どれだけ自分の生活と重なっていたかを思い知らされる。

学生証は、日々の記録だった。
使い古して角が丸くなった人も、きれいなまま卒業を迎えた人も。
そのカードには、それぞれの学生生活が、静かに刻まれている。

もしあの日、なくさなければ気づかなかったことがある。
不便さと焦りの中に、“大学生活が日常として根づいていた”ことを知るきっかけがある。

財布にしまったままの学生証を、ふと見つめ直してみたくなる。
それは単なるプラスチックのカードではなく、静かに4年間を共に歩んできた、小さな証だった。

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