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何を成し遂げるべきか分からなくて、バックパッカーを始めた

Posted on 2025年4月21日2025年7月11日 by 情報局 メンバー

大学2年の春。
「何かを成し遂げなきゃ」って、やけに焦っていた。

理由は正直よく分からない。
周りがすごく見えたとか、インスタで「起業しました」って言ってる人がいたとか、そういうのの積み重ねだったかもしれない。

でも確かに、何かを始めたくて、でも何をすればいいか分からなくて。
勉強にも身が入らず、サークルも“楽しいけどこれじゃない”感が拭えず、早稲田のキャンパスにいても、どこか上の空だった。

「今のまま、何も成し遂げないで卒業するのかな」
そんな問いが、頭の中でずっと鳴っていた。

 

ある日、商ランで暇つぶしにYouTubeを見てたら、「東南アジアを一人旅してきた」みたいな動画が流れてきた。

現地の屋台でごはん食べて、よく分からないバスに乗って、沈む夕日をただ見てる映像。
特別すごいことが起きてるわけじゃない。でも、なんか羨ましかった。
自由そうで、孤独そうで、でもすごく、生きてる感じがして。

それで、ふと思った。
“何も成し遂げられないなら、とりあえず、どこか遠くへ行ってみるのはどうだろう”って。

 

そこからの行動は早かった。
格安航空券を調べて、バイト代を計算して、パスポートを更新して。
1週間後には、ベトナム行きのチケットを取っていた。
目的もない、計画もざっくり。とにかく、「日常じゃない場所に立ってみたい」って気持ちだけだった。

親には「語学の勉強も兼ねて」とか適当なことを言って、でもほんとは、そんなに立派な理由はなかった。

 

最初の夜、ホーチミンの空港に着いて、タクシーの客引きを断りながらホテルを探したとき。
「あ、本当に来ちゃったな」と思った。

言葉も通じないし、街の匂いも、人の空気も、日本とはまるで違っていた。
不安だった。でも、不思議と落ち着いていた。

Wi-Fiが繋がらない、Googleマップがバグる、お釣りを間違えられる。
いちいちハプニングだらけだったけど、それすらちょっと楽しかった。
自分で何とかしなきゃいけない状況が、逆に、自分を動かしてくれてた。

 

旅の中で、何か大きな気づきがあったわけじゃない。
現地の人と深く話せた日もあれば、ただ1日中歩いて終わった日もあった。
でも、不思議と、心の中の焦りは少しずつ溶けていった。

屋台で食べたフォーが妙に美味しくて、ビーチでぼーっとしてたら地元の子が笑いかけてくれて、安宿のベッドで見た夢がやけにリアルだった。

“ああ、今って、ちゃんと自分の時間だな”って思えた。

 

帰国してすぐに何かが変わったわけじゃない。
相変わらず、ゼミも始まってないし、履修もゆるいし、まだ「これをやってます!」って言えるものは何もない。

でも、ひとつだけ言えるのは、「何かを成し遂げなきゃ」って気持ちが前より少しだけ静かになったこと。
というより、“成し遂げる”って言葉に縛られなくなったという方が近いかもしれない。

何者かにならなきゃっていう焦りよりも、
“自分の目で見て、自分の足で動いて、自分の言葉で話す”ことのほうが大事なんじゃないかって、そんな気がしてる。

 

また旅に出ると思う。今度はどこに行くか分からないけど、今度はもうちょっと丁寧に、世界と向き合いたい。

そして、次に早稲田に戻ったときには、何かしら持ち帰った自分でありたい。
それが“何を成し遂げたか”ではなく、“何を見て、どう思ったか”だったとしても。

 

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