青山学院大学4年生・為國真由さんが語る、自分らしい生き方とSNSとの向き合い方
──
青山学院大学コミュニティ人間科学部に在学中の為國真由(ためくに・まゆ)さん。
小学生から芸能活動を始め、今ではInstagramやTikTokで大きな影響力を持つ存在として、学生とインフルエンサーの二足のわらじを履く日々を送っている。

その華やかな活動の裏には、数え切れない努力と、時に葛藤もあった。
「ただ、自分の“やりたい”に正直にいたいんです。」
そう語る彼女に、これまでの歩みと、これからの展望をじっくり聞いた。
「応募は、自分で。」
小学生でキッズモデルに。“好き”がすべての始まり
芸能活動を始めたきっかけは、ごく自然なものだった。
「小学生の頃、父に服を買ってもらったとき、同じブランドの雑誌も一緒に買ってもらったんです。その雑誌の中で、モデルの子たちがすごく輝いて見えたんですよね。」
当時はキッズファッションが盛り上がっていた時代。
そんな中、彼女は雑誌の読者スナップに自分で応募するという行動を取る。小学生にしては珍しく思えるが、「やってみたい」という気持ちが背中を押した。
「名古屋のスナップ撮影会に行ったのが最初です。地元・兵庫ではそういう活動をしている子が少なかったけど、現場に行くと、全国から同じような子たちが集まっていて。すぐに“この世界で頑張ってみたい”と思いました。」
その後、雑誌モデルやファッションショーに出演。関西を拠点に、本格的な活動が始まった。
「キラキラの裏側で、必死に走っていた」
両立という名の挑戦、そして東京への想い
中学に上がると、演技レッスンにも通い始めた。役者志望の気持ちも芽生え、映像作品への出演も経験。高校ではボイストレーニングにも打ち込み、小さなライブハウスで歌う日々があった。
「当時はアイドルじゃなくて、完全に“1人で歌っている人”。ライブに出ると、見に来てくれる人の反応がリアルに伝わってきて、それが楽しかったです。」
ただ、順風満帆ではなかった。勉強と芸能活動の両立は常に悩みの種だった。
「定期テストの1週間前でも、ファッションショーがあれば出なきゃいけなかった。部活なら“テスト期間は休み”という配慮があるけど、芸能の現場はそうじゃないんです。」
高校2年の終わり、大学受験を見据えてすべての芸能活動をストップ。
「東京に行きたかった。東京で学びたかったし、東京でまた活動したかった。その想いだけで、1年間は芸能から完全に離れて受験勉強に集中しました。」
第一志望だった青山学院大学に合格。目標を実現した達成感とともに、大学生活がスタートした。
「SNSは自分の表現の場」
プレキャンからTikTokバズまで、ゼロからの再スタート
上京後、まず挑戦したのが「プレキャンパスコンテスト」。青学生を対象にしたSNS発信型のミスコンで、自らの活動の幅を広げるきっかけになった。
「青学に入ってから、やっぱり芸能の世界もSNSも、全部がガラッと変わった感じがしました。今の時代、まずは“自分から発信する”ことがすごく大切だと思ったんです。」
最初はInstagramでの投稿がメインだったが、TikTokに本格参入したのは2024年1月。たった1本の動画が大バズリし、一気に注目を浴びる。
「最初はちょっと怖かったです。でも、自分の投稿で誰かが“可愛い”“真似したい”って思ってくれたなら、それってすごく幸せなことだなって思うようになりました。」
フォロワー数は3ヶ月で7万人を突破。声をかけられることも増えた。
「特に渋谷やキャンパスでは、若い女の子から声をかけられることが多いですね。自分の存在が誰かの憧れになれてるかもと思うと、もっと頑張ろうって思えます。」
「家族の応援が、一番のモチベーション」
子どもの頃からずっと味方だった人たち
どんなに活動が忙しくても、為國さんにとって一番の支えは“家族”の存在だという。
「小学生のとき、雑誌に載った私を祖母が喜んで、友達に自慢してくれたり。中学生のとき、ちょっといじられて落ち込んだこともありましたけど、家ではいつも家族が“かっこいいよ”って言ってくれていました。」
今もなお、両親はSNSの投稿を見てくれている。ときには投稿写真を選んでもらうこともあるとか。
「自分だと、つい“盛れてる顔”に偏ってしまうんです(笑)。でも母に見せると、全然違う写真が選ばれたりして。それが逆に信頼できるし、嬉しいんですよね。」
活動の原動力は、今も昔も「応援してくれる人の笑顔」だ。
「このまま、自分らしく働いていきたい」
広告業界に就職、社会人とSNSを両立する未来へ
現在、広告系の企業に内定を得ており、来春からは社会人としての一歩を踏み出す。
「副業OKの会社を選びました。土日だけでもSNSを続けていけたらと思っています。」
社会に出ても、自分らしい“発信”を止めるつもりはない。
「いまTikTokで出会った人たちや、見てくれる子たちとの繋がりを大切にしたいんです。そのためにも、これからもっと中身のある発信ができるようにしていきたい。」
そして最後に、こんな言葉を残してくれた。
「“キラキラ”って言われることもあるけど、その裏ではやっぱり努力してきたし、続けてきたから今があります。これからも、誰かの背中を押せるような存在になりたいですね。」