1.
斎藤:本日はよろしくお願いします。今回は早稲田大学の学生向けに、企業のリアルな姿や実態をお伝えするインタビュー企画となります。まず初めに、自己紹介と簡単なご経歴からお願いできますでしょうか。
北村:よろしくお願いします。株式会社ダイブグループで新卒採用の責任者をしております、北村奈那子と申します。私は新卒でダイブに入社しまして、入社したのが2021年の春になります。ちょうどコロナ禍の時期でした。入社後は約3年半、当社の基幹事業である観光HR事業部で、リゾートバイトの人材営業を担当しました。B2B(企業向け)とB2C(求職者向け)の両方に携わり、2年目には当時の最年少リーダーとして、4人のメンバーをまとめるマネジメントも経験しました。その後、2024年の7月から人事部に異動となり、現在は新卒・中途採用を担当しております。

斎藤:営業から人事へと幅広くご経験されているのですね。そもそも、新卒でダイブグループに入社しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
北村:私は元々大学で観光学部に所属しており、観光領域での就職を考えていました。一番のきっかけは、1年間海外に留学したことです。それまでは外にばかり目が向いていたのですが、実際に海外に住んでみたことで、「日本っていいな」「自分の生まれた国に誇りが持てるな」と強く感じるようになりました。そこから、自分の学んでいる観光の領域で、日本や地域をもっと元気にしたいと思うようになりました。
斎藤:海外経験がご自身のターニングポイントになったのですね。
北村:はい。ただ、旅行会社やホテルなども見ていたのですが、どこかしっくりきませんでした。単発的な接客も好きだったのですが、もっと人と深く関わりたい、人の人生そのものに関わりたいという「人」を軸とした思いが強かったんです。そんな時にダイブと出会い、人材も観光も地方創生も、自分のやりたいことが全部揃っている会社だと感じたのが大きな決め手でした。

斎藤:なるほど。ちなみに、観光業界を志望する学生からの応募は多いのでしょうか。
北村:新卒で受けてくれる方のうち、私のように観光領域をメインで見ている方ももちろんいらっしゃいますが、実はそこまで多くないんです。割合としては、人材業界をはじめ、コンサルティング、不動産、そして教員志望の方などが多くなっています。その理由も今日お話のうえで感じ取っていただけたら嬉しいです。
2. 企業の概要
斎藤:次に、ダイブグループの事業内容について詳しくお伺いさせてください。
北村:私たちのメイン事業は、先ほどもお話しした観光HR事業です。20年間で様々なサービスを展開してきましたが、現在も売上の多くはリゾートバイトに関する事業が占めています。観光領域で事業を行っていますが、実態としては人材会社です。「人材会社だけれど、戦っているフィールドが観光地」とイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
斎藤:リゾートバイト以外にはどのような事業を展開されているのでしょうか。
北村:一つ大きなものとして、新卒の募集も行っている「地方創生事業」があります。こちらはグランピング施設の立ち上げから運営、経営、集客までを全て自社で行う部署です。リゾートバイトが既存の観光地にターゲットを当てているのに対し、地方創生事業は非観光地にターゲットを当て、まだスポットライトが当たっていない地域を盛り上げていくことを目的としています。今後はこの原点を大切にしながらも、非観光地に固執せず、より幅広い地域へ挑戦の場を広げていきたいと考えています。
斎藤:非観光地を開拓していく事業もあるのですね。他にはどのような取り組みがありますか。
北村:少子高齢化が進む日本において重要な、外国人材の就労支援も行っています。日本で人生を変えたい、母国の家族に仕送りをしたいなどと考えている方々の支援です。他にも、自社で人材管理のSaaSを開発・販売していたり、人材育成事業をしていたりと、観光というフィールドの中で多様な事業を展開し続け、「だれかの人生やだれかのふるさとにとってのターニングポイント」を創出することを目指しています。
斎藤:多角的に事業を展開されていることがよく分かります。学生読者に向けて、日常生活との接点や、有名なプロジェクトなどがあれば教えていただけますか。
北村:現在、観光庁と一緒に「廃墟のまちづくり事業」という国の事業を行っています。廃れてしまった観光地や廃ホテルなどを一緒に変えていき、新しい街を作っていくという大きなプロジェクトに事務局として携わっています。また、取引先という点では、私たちはリゾートバイト業界の大手として、星野リゾートさんやリゾートトラストさんなど、有名なホテル企業のほとんどに携わらせていただいています。日常で言うと、たとえば、友人のSNSで宿泊施設の投稿を見たりするだけでも、その地域や施設さまの一助になれていることを嬉しく感じることもあります。

3. 企業の強み
斎藤:ダイブグループに新卒で入社する際の強みや特徴はどのようなところにあるとお考えでしょうか。
北村:真っ先に挙げられるのは「圧倒的な裁量権」です。年功序列の文化は一切なく、手挙げ文化が根付いています。「これをやってみたい」と声を上げれば、1年目や2年目の若手であってもどんどん仕事を任せてもらえる環境があります。私自身も2年目でリーダーを任せていただき、当時37歳の方が部下につくという経験をしました。
斎藤:若手のうちから大きな責任を伴うポジションを任されるのですね。
北村:はい。ダイブグループには「役割が人を育てる」という考え方が強くあります。自分にはまだ見合わないような役割を持たせてもらった時、人は「なんとかしてここまで追いつかないと」と必死になりますよね。そうした考えに基づき、ポテンシャルのある若手にはどんどん裁量を持たせて成長を促すスタイルをとっています。若手がプロジェクトリーダー(PM)を任されることもよくあります。
斎藤:制度として何か若手の挑戦を後押しするようなものはありますか。
北村:年に1回、「 NEW-1 グランプリ」という新規ビジネスコンテストを開催しています。これは新卒1年目であっても誰でもチャレンジでき、上司を介さずに直接社長に事業提案を見てもらえる機会です。実は、先ほどお話しした地方創生事業部も、このビジネスコンテストから立ち上がった事業なんです。このように、若くして役職に就いてステップアップする早さだけでなく、自分のビジネスを立ち上げられる可能性がある点も、大きな強みだと思っています。
4. 社内の雰囲気
斎藤:続いて、職場の雰囲気や、社内で大切にされている価値観についてお聞かせください。
北村:企業理念やビジョン、ミッションが非常に浸透している会社だと思います。中途入社の方が「こんなに企業理念が浸透している会社は珍しいですね」と口を揃えて言うほどです。人事制度においても、評価軸の1つである「つながる」という部分を一つの大事な要素としています。
斎藤:「つながる」とは具体的にどのような意味合いでしょうか。
北村:お客様や他者のために行動することはもちろん大切ですが、まずは一番近くにいる仲間を大事にできなければ、目先の売上しか見えなくなってしまうと考えています。仲間を大切にし、自分たちを満たした上でお客様に還元していく。目の前の人を大切にしようという思いが強い、「圧倒的人思いな企業」だと自負しています。
斎藤:実際の働き方や、社員の皆様の1日のスケジュールはどのようなイメージでしょうか。
北村:部署によって大きく異なります。観光HR事業部の場合、B2Cのスタッフさんへの電話対応やカウンセリングといった必須の業務以外は、かなり自由に時間を使っています。テレアポをする人もいれば、既存の企業様へ求人票のアップデートの連絡をしたり、スタッフさんのフォローを行ったりと、1日の使い方は人それぞれです。B2BとB2Cの両方に関われる面白さがあります。
斎藤:地方創生事業部の方はいかがですか。
北村:地方創生事業部は宿泊施設の運営がメインです。朝はお客様のチェックアウト対応や部屋の清掃(ハウスキーピング)に入り、日中はお客様のチェックイン対応や接客、夕方には夕食提供などを行います。その他、少し時間が空いた際には、新卒メンバーが主体となって、サウナの企画や夏休みの花火、マルシェへの出店などといった時期に応じた企画業務を行うことが多いです。

斎藤:リモートワークや残業時間、休暇の取得状況などについても教えていただけますか。
北村:基本的に観光HR事業と地方創生事業ではリモートワークは行っていません(エンジニアや経理などのバックオフィスでは導入しています)。残業時間に関しては、観光HR事業はみなし残業が30時間ついていますが、平均すると20時間程度です。地方創生事業はみなし残業15時間です。ただし、観光業界特有の閑散と繁忙の波があり、8月や年末年始の直前時期にあたる6、7月、12月などは少し忙しくなる傾向があります。それでも業界全体で見れば残業は少ない方だと思います。
有給取得率については非常に高く、95%は超えていると思います。休みはとても取りやすい環境です。また、地方創生事業の宿泊施設運営においても、一般的なホテル運営では年間休日110日程度のところが多い中、当社は全社合わせて120日以上のお休みを確保しています。
5. キャリアパスについて
斎藤:北村さんご自身が営業から人事へ異動されたように、キャリアパスは社員の希望で柔軟に変えられるものなのでしょうか。
北村:はい、ダイブグループには「ジョブローテーション制度(希望出し制度)」があり、キャリアパスは様々に描くことができます。半年に1回、全社員を対象にアンケートを実施し、「どの部署に行ってみたいか」「働く場所(支店)を変えたいか」「いつ頃異動したいか」などを自由に書くことができます。私もこのアンケートに「人事部」と記載して異動が決まりました。
斎藤:希望を出せば必ず通るというわけではないのですよね。
北村:おっしゃる通りです。例えばポストが1つしかない部署に5人の希望者がいた場合、誰かが選ばれることになるため、出したからといって100%異動できるわけではありません。ただ、そうした希望を定期的に吸い上げる制度は整っています。
斎藤:新卒で入社した場合の初期の研修期間や、現場に出るまでの流れはどのようになっていますか。
北村:新卒の研修期間は実はそれほど長くなく、大体1ヶ月程度で終わります。私たちはOJT形式を重視しており、現場に配属されて実践を通じて仕事を覚えていきます。私たちが扱うのは無形商材であり、たとえば観光HR事業でいうと、スタッフさんが100人いれば100通りの個性や考え方があります。地方創生事業における宿泊のお客様も同じように、一人ひとりのニーズや目的が様々にありお越しいただいています。とにかく早く現場に出て、多くの人に触れないと適切な対応を身につけることはできないと考えているからです。
斎藤:現場に早く出る分、フォローアップの体制はどうなっているのでしょうか。
北村:そこは非常にこだわっています。新卒社員には必ず1年間(入社年度の3月31日まで)伴走する「メンター」が1人付きます。メンターの選任には細心の注意を払っており、年齢が近くて何でも話せる方を選ぶのはもちろん、選考中や社内全員で受けている適性検査(性格診断)の結果を基に、性格のマッチ度が高い先輩をマッチングさせています。「1年目につく上司がその後の活躍を決める」とも言われているため、誰をメンターにつけるかは非常に大切にしています。

6. 欲しい学生像
斎藤:ここまでのお話を踏まえて、ダイブグループではどのような学生を求めているのでしょうか。
北村:一番は、先ほども申し上げた「圧倒的人思い」な方です。良い意味で「おせっかいな人」というか、後輩が悩んでいたら気になっちゃうような、無意識的に人へ意識が向くような方がダイブには多いです。リゾートバイトは10代から70代までと顧客層が非常に幅広いため、これだけ多くの人に関わる仕事において、潜在的に人が好きで人への思いがある方でないと、疲れてしまうと思います。
斎藤:「人が好き」ということがマストな条件なのですね。
北村:はい。ただ、人のためになりたい、人を救いたいという思い(ロマン)を実現するためには、自分自身が成長しなければなりません。したがって、行動力や成長意欲を持ち、しっかりと目標を追う力(そろばん)も兼ね備えていること。この「ロマンとそろばん」の両面を大事にできる方が理想です。
斎藤:面接の場では、そういった学生の資質をどのように見極めているのでしょうか。
北村:私たちは、学生さんの「過去の足跡」を深く聞くようにしています。未来にやりたいことや夢はいくらでも語ることができますが、その人が本当に困難な状況で踏ん張れるのか、人に対して本気で思いを持てるのかは、全て過去の経験に眠っていると考えています。「過去にこういう経験(原体験)があったから、今こういう思いを大切にしている」という繋がりを非常に重視しています。
斎藤:ちなみに、今回は早稲田大学の学生向けの記事なのですが、学歴などは採用においてどの程度意識されているのでしょうか。
北村:実は、私たちは学歴を本当に一切気にしていません。高学歴であることは、それだけ努力して頑張ってきたという一つの証拠だとは捉えていますが、私たちが何よりも見たいのはその人の人間性や人間力です。そのため、面接の際に履歴書を回収していないことも多いんです。学歴よりも、「今まで何をやってきたのか」「どのような人間性なのか」を見ています。一例ではありますが、ダイブには海外経験が豊富な社員が多く、世界一周をした人も数名いるなど、アグレッシブにチャレンジしてきた人も多く在籍しています。リゾートバイトも、環境を大きく変える一つのチャレンジだと捉えているため、そうした挑戦心を持った方を歓迎しています。
7. 早大生へのメッセージ
斎藤:最後に、今後の採用に関する情報や、早大生へのメッセージをお願いいたします。まずは採用人数や選考のスケジュールについて教えていただけますか。
北村:毎年のボリューム感として、若干の変動はあるかもしれませんが、観光HR事業で10名程度、地方創生事業で5〜6名程度の採用を予定しています。現在の選考プロセスについては、大々的なインターンシップは行っておらず、時期において頻度は変わりますが、会社説明会を週に3回程度、面接は毎日開催しています。ご自身の好きな日程でご予約いただければ、いつでも選考に進んでいただける形式をとっています。
斎藤:ありがとうございます。それでは、記事を読んでいる学生に向けて最後に一言お願いいたします。
北村:私たちの企業スローガンでもありますが、ダイブは「人と地域のターニングポイントをつくる企業」でありたいと考えています。そのため、人や地域に対して熱い思いを持っている方と、ぜひ手を取り合って一緒に働けたら嬉しいです。選考の場では、皆さん自身を形作ってきた「原体験」をぜひ聞かせてください。皆様のエントリーをお待ちしております。
斎藤:本日は貴重なお話をたくさんお伺いすることができ、ありがとうございました。
北村:こちらこそ、ありがとうございました。
